ライザップのビジネスモデルと戦略

ライザップを運営している会社は、美容・健康関連の通販を運営している健康コーポレーションという企業です。 近年は、食品関連、アパレル関連、住宅関連、エンターテイメントなどM&Aにより事業を拡大し続けています。
ヒット商品は「どろあわわ」「美顔器エステナードROSE(ローズ)」「豆乳クッキー」などがあります。
ライザップは、あくまでその一環の事業ということです。しかし、ここ数年はライザップの事業がこの会社の成長の原動力になっているようです。
ライザップの広告戦略
2015年1月から、元プロボクサーで俳優の赤井英和氏を広告に起用しました。その宣伝効果により、入会待ちの行列が続いているということです。
駅のホームにはライザップの広告が多く見受けられますね。
そのため、店舗数を39店から
16年末までに80店舗に拡大する見通しです。
ライザップの利益率
ライザップの利益率はどれくらいなか?
一般的なスポーツクラブは粗利が20~30%と言われていますが、ライザップは約80%近くもあります。その内訳は以下のとおりです。
売上高 100%
人件費 15%
地代家賃 4%
水道光熱費 1%
設備維持費 1%
店舗減価償却費 1%
※2015年決算説明会より抜粋
このように売上高から経費を差し引いても80%前後の粗利があるため、広告宣伝費に経費を割けるのではないでしょうか。
事業拡大とトレーナーの数
ただし、急拡大に伴い店舗数が増えると、パーソナルトレーナーの確保が問題になってきます。
ライザップのトレーナー希望者は増加しているということですが、質を落とさないために厳しい基準を設けています。そのため、ライザップのトレーナー採用率は約3%以下の狭き門ということです。
会社が求める人材のレベルは高く、最高レベルの研修と育成の仕組みを整えていることで、質を落とさないようにしています。
ライザップの広告戦略の裏では、このように質とレベルを落とさない緻密な計算があるのです。
ライザップの成長性
ライザップは現在、このビジネスモデルにおいてはトップにいますが、ただライバルはどんどん出てきている状況です。
ライザップよりも安い金額で提供し同じサービスをしている会社が多くあります。そのため、今後も同じように右肩上がりということは保証できないでしょう。
そのため、ライザップでは次の成長戦略として、シニア向けに目を向けています。
ライザップは医療事業と連携して、ダイエットだけでなく高齢者や疾患者の健康改善に寄与する試みを始めています。
具体的には、人間ドックの紹介、医療機関への患者の紹介、出張トレーニングなどです。
また、2014年4月にはライザップのメソッドを自宅で実践できるという「ライザップスタイルプログラム」というものがリリースされました。詳細⇒ライザップスタイルプログラム
価格は5万円ほどですが、今まで通いたくても近くにライザップがなかった人や、ライザップに通う金銭的余裕がなかった人たちの需要に答えた商品といえます。
まとめ
・ライザップのビジネスモデルは高い粗利率
・高い粗利率のため広告宣伝費にお金をかけることができている
・トレーナーの育成に力をいれ質を落とさない努力をしている
・次の成長戦略も視野に入れている
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